沖縄芸能DAYS

後編:2019年度「沖縄芸能DAYS」振り返り


先日公開させていただきました【前編:2019年度「沖縄芸能DAYS」振り返り】に引き続き、

今回は後編として「沖縄燦燦(おきなわさんさん)」「五月九月(ぐんぐぁちくんぐぁち)」の本公演の様子を振り返っていきます!

 

 

■「沖縄燦燦」(おきなわさんさん)

 

「沖縄芸能DAYS」の第3弾の舞台は、「沖縄燦燦(おきなわさんさん)」

 

 

那覇市のパレット市民劇場での上演となしました。

「沖縄燦燦」は「沖縄芸能DAYS(旧:Ship of the Ryukyu)で生まれた作品で、
初演から今年で7年目を迎えました。

 

イギリスで開催されたエジンバラフリンジ演劇祭では5つ星を獲得し、海外からも絶大な評価を得ている作品です!

そのほか、ロシアなど海外での上演歴もあり沖縄を代表する舞台作品のひとつです。

 

上演前には会場前にて出演者やスタッフ、沖縄県文化振興会の職員で、みんな揃ってビラ配り!

 

 

スタッフが三線を弾きながら、にぎやかに配布していると、、

 

「なんだかおもしろそう!」

「観光のついでに見てみるよ!」

 

など、興味を示してくださり、実際チケットをご購入いただいたお客様もいました!!ありがとうございます!!

 

 

さて、会場の受付ロビーでは、ダンボールで作られたアーチや、パーランクー(片面だけに小さ面めの太鼓)が設置され、本番を観る前からウキウキしてきます。

 

 

 

さて、いよいよ「沖縄燦燦」の上演です!!

 

「沖縄燦燦」は三良(サンラー)と加那(カナー)の不器用で純粋な恋の物語。

 

 

沖縄の楽器「三線」と「バイオリン」、「パーカッション」の響きが心地のよい雰囲気を漂わせます。

沖縄の民謡をアレンジした曲も多く使われており、新しい中にも沖縄の音楽の良さをそのままに!
やはり会場で聞く音楽は鳥肌が立つほどの臨場感がありました。

 

沖縄を象徴する色鮮やかな紅型柄の衣装や庶民の衣装など、
場面によってどんどん変わる衣装の数々も、「沖縄燦燦」ならではの楽しみの一つです。

 

耳でも楽しめて、目でも楽しめる!これこそ、命薬(ぬちぐすい)になる「沖縄燦燦」です。

ノンバーバル(非言語)が中心の演出のため、誰もが親しみやすく、パワフルな演技も見ごたえ抜群でした!

 

 

 

 

この「沖縄燦燦」の最大の特徴は、ステージと客席が一体となるところです。

 

本編開演前にあらかじめキャストの皆さんが振り付けをレクチャーがあり、
会場全体が一体となり、一緒になって踊る様子は圧巻でした!

 

 

また、なんといっても、劇中の演者さんの笑顔がキラキラ輝いており、
見ているこちらも自然と笑顔になれる幸せな舞台でした。

 

 

子どもから大人まで楽しむことのできる舞台は、本当に素晴らしいですね!

 

来場されたお客様からもこんな声をいただきました!

 

★つい応援したくなるほどパワフルな振り付けに感動でした!(県内/女性/20代)

★初めてみましたがとってもとっても楽しく感動しました。パワーをもらいました。(県外/女性/60代)

★東京でも公演してください。実は2回目なのですが、元気いっぱい、笑顔いっぱいの演者さん達、見ていてこちらも元気になりました。(県外/男性/40代)

★表情までも役者として演じていて、とてもとても感動しました。元気をもらいました。また観に来ます。(県内/女性/20代)

★すべてステキでした!紅型の衣、音楽、演者の表情、キラキラしていました!これから応援しています!がんばってください!(県内/女性/30代)

 

 

昨年度の本事業でも大成功をおさめ、多くのお客様へ元気と感動をお届けしました。

これからの活躍も目が離せないですね!

 

「沖縄燦燦」のFacebookページも開設されています。

「沖縄芸DAYS」以外でも、様々な公演等に出演していますので、是非チェックしてみてください。

「沖縄燦燦」Facebookページリンクはこちら

 

また、ライター執筆による公演の速報記事も以下のリンク先よりご覧いただけます。

より詳しく本公演の様子が書かれているので是非ご覧ください!

 

『【速報】舞台「沖縄燦燦」鑑賞リポート みんなで一緒にOKINAWA SAN! SAN!』

 

  

 

■「五月九月(ぐんぐぁちくんぐぁち」

 

「沖縄芸能DAYS」の第4弾の舞台は、「五月九月(ぐんぐぁちくんぐぁち)」

 

 

琉球國時代の首里城で、五月(ぐんぐぁち)と九月(くんぐぁち)を聴き間違えたことから、
大切な宴をWブッキングしていることが発覚!

2つの宴を成功させるため、綱渡りのような舞台が展開されていきます。

 

上演前には、沖縄県立芸術大学講師の鈴木耕太氏による「琉球芸能ゆんたく(プレトーク)」があり、


琉球芸能の成り立ちや、琉球がどのような国だったかなど、わかりやすく解説をしてくれました。

話を聞いたおかげで何倍も舞台を楽しむことができたと、お客様からも大好評でした。

 

沖縄県立芸術大学講師の鈴木耕太氏による「琉球芸能ゆんたく(プレトーク)」

 

本編が幕を開けると、極上の琉球芸能と爆笑コメディーで観客は大盛り上がり!

 

 

立方(=役者)さんの渾身の演技とユーモアのセンスが会場を大いに沸かせました!

 

 

時には厳かに、時にはコミカルに、このメリハリの効いた演出が最大の見せどころ!様々な琉球芸能を鑑賞することができました。

実はキャストの皆さんは、普段は国立劇場おきなわをはじめ、国内外で活躍する中堅・若手実演家の方々なのです!

いつも引っ張りだこの皆さんで、沖縄でも連日で鑑賞できる機会はめったにありませんが、

この舞台作品では3日間5公演ご出演をいただきました。


地元のファンの方々からも大好評でした。

 

美しい紅型衣装に身を包んだ古典女踊「柳」

 

歌詞に沿って小道具を変え、自然や人間の美しさを表現する舞踊です。歌三線と舞踊の息の合った演目となりました。

 

勇壮活発な男踊「上り口説」

 

2人の息がピシャリと合い、かっこいい演目でした。

 

多彩な琉球芸能とドタバタ劇が展開され、お客様も大喜び!実際に劇場で鑑賞することをオススメします!

 

 

観客も場面によって冊封使(=中国の役人)になったり、薩摩の役人になったりと、劇中劇の観客として舞台の仲間入り。

 

 

お客様と出演者が一つになれるのも「五月九月」の魅力です!

 

今までの写真でお気付きでしょうか?

背景は、美術パネル(田場珠翠作)を出演者自身が各場面によって変えているんですよ。


「次はどんなシチュエーションなんだろう⁉」とウキウキさせる演出も施されていました。


キャストの皆さんが舞台転換を行うのも「五月九月」の見どころのひとつです。

 

 

 

実力派の中堅、若手実演家によって演じられる琉球芸能と爆笑コメディーを、心ゆくまでご鑑賞いただきました!

 

 

終演後には演者と観客の皆さんで記念撮影!

 

 

ご来場されたお客様から様々なご感想をいただきました。

 

★踊りが素晴らしく、メリハリがありました。細かなネタがあり楽しめました。(県内男性/50代)

★皆さんの演技力素晴らしかったです。音楽もとても楽しく、常に心踊っていました!ウチナーグチが分からなくても楽しめる舞台でした‼(県内女性/20代)

★沖縄の音楽の節やリズムが大好きです。とてもすばらしく楽しい中に、なぜか涙ぐむ感動がありました。また是非来たいです。ありがとうございました。(県外女性/50代)

★もっといろいろな場所でやって欲しい。多くの人に沖縄芸能を好きになってもらうきっかけになる公演だと思います。(県内女性/30代)

★沖縄文化の大切なところをしっかりとらえながら、楽しいステージを作っていただきありがとうございました。また見せていただきたいです。(県内女性/60代)

 

 

「五月九月」は令和元年度(第74回)文化庁芸術祭の大衆芸能部門で大賞を受賞しました。


受賞後の初演は実はこの「沖縄芸能DAYS」だったんですよ!なんとも嬉しいタイミングでの公演でした!

県内にとどまらず、県外ファンも多数いらっしゃいます。皆さんもファンになること間違いなしですね!

 

「五月九月」は琉球國の息吹が感じられる舞台作品です。

 

百聞は一見にしかず。

ぜひ琉球國の息吹を「肌で」感じてみてはいかがでしょうか。

 

今後の公演情報に乞うご期待ください!!

 

「五月九月」Facebookページも開設されていますので是非ご覧ください。

「五月九月」Facebookページリンクはこちら

 

ライター執筆による公演の速報記事も公開しております。

より詳しく本公演の様子が書かれているので是非ご覧ください!

 

『【速報】舞台「五月九月」鑑賞リポート 初日公演は満員御礼!沖縄の芸能はこんなに面白い!』

 

 

◆さいごに

 

昨年度「沖縄芸能DAYS」にお越しいただいた皆様!誠にありがとうございました。

この事業は9年目を迎え、ますます盛り上がりを見せております。

 

応援していただいている皆様のおかげで、さまざまな舞台作品が生み出されてきました。

今後も皆様に沖縄の魅力ある芸能をお届けし、「お!沖縄に芸能観に行こう!」と思えるようなPRを行ってまいります。

 

ぜひ今後もお楽しみに!

【速報】舞台「五月九月」鑑賞リポート。初日公演は満員御礼!沖縄の芸能はこんなに面白い!

 

 

2019年10月より公演がスタートした『沖縄芸能DAYS 2019』。沖縄芸能の“今”を発信する、多彩なコンテンツが揃った本年度の公演もいよいよ最後となりました。

本年度のラストを飾るのは、極上の琉球芸能×コメディという異色の人気作「五月九月(ぐんぐぁちくんぐぁち)」。文化庁芸術祭(大衆芸能部門)大賞を受賞後、初となる沖縄公演は2020年2月7日(金)~9日(日)の3日間、国際通りにあるテンブスホールで行われます。

もちろん今回も、7日に行われた公演初日の様子を独自取材してきました。会場の様子や、みどころ、実際のクチコミなど、気になる情報をどこよりも早く皆さまにお届けします。

 

 

満員御礼で迎えた公演初日
開演前にはサプライズゲストとして玉城デニー沖縄県知事が応援の挨拶をしていました!

 

 

「五月九月」2019年度の公演はどんな感じ?

「五月九月」は、沖縄の伝統芸能と現代演劇がタッグを組んだ舞台です。初演以来、ありそうでなかった「極上の琉球芸能×コメディ」という組み合わせが話題となり、公演のたびにファンやリピーターを増やしてきました。

2019年には文化庁芸術祭(大衆芸能部門)大賞を受賞。名実ともに、沖縄の芸能を代表する舞台作品のひとつとなっています。

 

 

沖縄芸能DAYS2019の「五月九月」公演パンフレット

 

 

物語の舞台は、沖縄がまだ“琉球國”と呼ばれていた時代の首里城。「五月(ぐんぐぁち)」と「九月(くんぐぁち)」まさかの聞き間違いで、歓待の宴がダブルブッキングしていることが発覚!国の運命を左右する、ノンストップのドタバタ劇が幕を上げます。

2つの宴が同時進行で進む舞台は、まさに綱渡り状態。この難局を、知恵とチームワークでなんとか乗り切ろうと奮闘する琉球國メンバーの姿に、笑ったり、共感したり、ハラハラしたり……

 

 

 

舞台「五月九月」のみどころは、なんと言っても劇中に登場する、古典舞踊、古典音楽、雑踊、組踊などのバラエティ豊かな琉球芸能の数々。

コミカルにテンポよく進む物語の中にあっても、日々鍛錬を積み重ねてきた実力派の実演家たちによる歌や踊りは、息をのむほどの美しさです。

ときに中国皇帝の使者である冊封使として、ときに薩摩の役人として、客席に座る観客も大切なお客様の一員となり、琉球國の歌や踊りによる“おもてなし”をたっぷりと楽しむことができます。

 

 

満員御礼で迎えた、初日の公演。

観客の笑い声とともに幕を下ろした舞台は、閉演後も会場に温かい余韻を残していたのが印象的でした。

今も昔も変わることなく、たくさんの芸能が大切に受け継がれている沖縄で、この島に息づく本物の芸能を、笑いと共にギュッと凝縮して楽しんだ60分間。

なんだか、とっても贅沢をしたような気分です!

笑って、うっとりして、元気になる。「五月九月」の舞台を、ぜひ劇場で堪能してくださいね!

 

舞台「五月九月」をもっと詳しく知りたい人には、コチラの記事もオススメです。
・琉球王国の美男子たちが大奮闘!「五月九月」

 

 

この日は 泉&やよい のやよいさんも応援に
『面白かった!』と大満足のご様子

 

「五月九月」みんなのクチコミ

◆泣く程、笑いました(県内/20代女性)

◆島ことばと、大和ことばをまぜての歌劇だったので、内容も理解できて、とてもおもしろかったです。振りつけも、とてもカッコよかったです!お腹を抱えて笑いました。また観にきたいです(県内/10代女性)

◆こんなに笑って、こんなに感動して、こんなにたくさんの素晴しい踊りをみせてもらって大満足です!! すごく笑えるのに声のステキさと、踊りのクオリティの高さに感激です。ほんとうにありがとうございました。また、みに来ます(県内/50代女性)

◆さいこう!!涙がでました。沖縄への誇りをさらに持ちました。いろんな意味で感動をありがとう、パワーをありがとう!(県内/70代女性)

◆十分満足しました。ありがとうございました(県外/70代男性)

 

 

◆琉球時代の他国との関係や歴史も理解できて、ちょっと難しかったが沖縄の方言もいっぱい聞けて、芸術も楽しめたのでいい公演だったと思います(海外/30代女性)

◆初めてみましたが、とても楽しかったです。沖縄県民全員にみていただきたいです。最高でした(県内/50代女性)

◆観客まきこみ型のすばらしい舞台だと思います!! 解説もアンケートプレゼントも素敵すぎです!!(県内/30代女性)

◆文化と観光を一体化する手立てとして、大変すてきな企画だと思います。とてもよかったです!(県内/30代男性)

◆とても楽しく観れました(県内/70代女性)

◆大変満足しました。これからも益々のご活躍を!(県外/60代女性)

◆前からおもしろいと聞いていたのですが、今になって観にきました。また観にきます。とても良かったです(県内/30代女性)

 

『沖縄芸能DAYS』4コンテンツをすべて観たという北山亭メンソーレさん
プレゼントをもらってニッコリ

 

◆コミカルなストーリーの中に沖縄の心がこめられていて、笑いあり、感動あり、とても満足です。沖縄の文化の奥深さを感じました(県外/50代男性)

◆最高!!(県外/10代女性)

◆ひとつの公演なのに、沖縄・琉球の芸能の良さがたっぷり詰まっていて、とても楽しく鑑賞できた。いままでの公演で一番満足できた(県内/10代女性)

◆転換すら舞台に組み込まれてて、地謡さんとBGMと共にコミカルにさらりとこなしていたのがステキ。なにより……苦しさを「笑い」に変換するうちなーんちゅの強さ!(県内/20代男性)

◆琉球芸能で、これだけ笑えて楽しめるとは思いませんでした!本当に楽しかったです!素晴らしい♡また観たいと思います!(県内/40代女性)

 

 

「五月九月」来場者限定のプレゼント企画も!

沖縄芸能DAYS 2019「五月九月」の公演では、舞台を観てアンケートに答えると「出演キャストの直筆メッセージ入りポストイット」がもらえる、来場者限定のプレゼント企画もあります!

 

 

これはファンには たまりません
全部欲しい!

 

配布されるポストイットに封入されている直筆メッセージは、宇座仁一、石川直也、川満香多、玉城匠、比嘉大志、伊藝武士、花城英樹、髙宮城実人、與那國太介、横山太陽の全部で10種類。

ランダム配布となるので、誰が当たるかは貰ってからのお楽しみ。お目当てのキャストがいる人は、周囲の人とトレーディング交渉するのもありです♪

 

 

10%割引券付きのチラシ
ゲットできた人はラッキー。忘れず会場に持ってきてくださいね!

 

まだ間に合う?「五月九月」チケット購入方法

初日公演を満員御礼で迎えた「五月九月」。初日分チケットは事前販売のみで完売となりました。

“やっぱり観に行きたい……!まだチケットは買える?”
というアナタもご安心を。

8日(土)・9日(日)に行われる4公演については、残りわずかではありますがチケットが残っているとのことです。(※7日/21:00現在)

現時点では、8日(土)2公演は会場での当日券販売が、9日(日)2公演は会場での当日券販売および下記プレイガイドでの事前販売が予定されています。(※9日の公演当日は、会場での当日券販売)

<当日券販売>
会場にて各公演の開演30分前から当日券販売。
テンブスホール前・ゆいレール各駅(那覇空港・おもろまち・県庁前・旭橋)などで配布されている、当日割引券付きチラシを持参すると、当日券を10%OFFで購入することができます!

 

<Webチケット>
・イープラス(Web/スマートフォン/Famiポート)
 2月8日(土)公演は受付終了
 2月9日(日)公演は、2月8日(土)18:00まで申し込み受付中

※「じゃらん遊び体験」からのチケット販売は終了しました。

 

<チケットカウンター>
・那覇観光案内所(てんぶす那覇1F)
・コープあぷれ(新都心あっぷるタウン)

 

<電話>
シアター・クリエイト:090-3074-8295
(月~土/11:00~19:00)

※公演直前は電話が混みあうことが予想されます。お急ぎの方は、WEBまたは各チケットカウンターの利用もおススメです。

 

『沖縄芸能DA YS 2019』プレゼント 紅型トート&てぬぐいのセット

  

  

『沖縄芸能DAYS 2019』プレゼント企画

『沖縄芸能DAYS 2019』で公演された4コンテンツ(「a la carte」「NEO Ryukyu」「沖縄燦燦」「五月九月」)を全部観た!

そんな沖縄芸能が大好きなアナタは、今回の「五月九月」来場時に4コンテンツの“チケット半券”を忘れずに持って行きましょう。鑑賞コンプリートの記念として、「琉球ぴらす×沖縄芸能DAYS」の超豪華スペシャルグッズがもらえちゃいますよ♪

 

沖縄の芸能は、とっても面白い!
舞台「五月九月」には、そんなステキな発見の瞬間がたくさん散りばめられています。

洗練された極上の琉球芸能とコメディが生み出す、ちょっとスペシャルで、とびきり笑える思い出の時間を、アナタもぜひ。

 

※記事内の写真はイメージです。公演日等によりキャストは異なりますのでご了承くださいませ。

 


五月九月|2019年度 沖縄県文化観光戦略推進事業

■公演スケジュール

2020年  2月 7日(金)19:00
       8日(土)13:00/16:00
       9日(日)13:00/16:00
※会場は各日とも開演時間の30分前となります。

■会場
テンブスホール
沖縄県那覇市牧志3-2-10 那覇市ぶんかテンブス館4F

■チケット料金(税込) 
 一般:2,500円
 高校生以下:2,000円
※未就学児に限り膝上鑑賞無料
※プラス100円で座席指定可


舞台「五月九月」スペシャル対談[後編]
“リアル五月九月”バックグラウンドストーリー

  

2020年2月7日(金)からスタートする沖縄公演に先駆けて、全2回にわたりお送りしているスペシャル対談の後編です。(前編はコチラから)

演出家/富田めぐみ 氏、照明/金城悟 氏、音響/山口香織 氏に、クリエイティブチームならではの目線で「五月九月(ぐんぐぁちくんぐぁち)」の秘められたエピソードをたっぷりと語ってもらいます!

  

  

互いの信頼が生み出すクリエイティブの連鎖

  

富田めぐみ(以下 富田):「五月九月」は台本が台本じゃないんだよね。たたき台みたいなものだから、どういう風にでも膨らませられる。だから、これまでスタッフ・立方・地謡それぞれが持っている、オーガニックで精良な表現が作品の世界観を作ってきた。作品のイメージを上手に膨らますことができたのは、信頼している仲間たちと一緒だったからだと思う。

山口香織(以下 山口):本当にチームって感じですよね。

金城悟(以下 金城):うんうん。

富田:信頼し合っている仲間たちが力を出し合えてる環境だと感じていて、台本の“間”をみんなが満たしてくれた。私が(演出家として)指示を出したわけではなく、みんなと一緒にクリエイションした作品だなって感じているの。 金城:そうですね。

  

美しい月夜 登場人物のキャラクターが垣間見えるシーン
観客と舞台の距離もグッと縮まる

  

金城:たとえば照明も、めぐみさんに許可を取らないで、実際につけてみてから『こんな風にしたけど』って言ってみたり。

富田:そうそう、月夜のシーンとかね。もともと絵になるシーンにしたいなぁと思っていたけれど、私はパネルの並べ方とか置き位置くらいしか作っていなかった。そこに悟さんが月や星を出してくれて、初めて観た時は『あぁ、こんなキレイなシーンができたんだぁ』って。

金城:(照れ笑)。

富田:それに、少し変わった手の振りには、ものすごいこだわった照明を作ってくれたでしょう。あんなシーンは、伝統芸能のどこの流派にもない。でも振りは間違いなく伝統芸能で……そうやって、世界のどこにもないシーンを、みんなで生み出していった。

金城&山口:うんうん。

  

照明について静かに語る言葉の中には
信念と情熱が流れている

  

金城:照明は劇場に入ってからでないと分からないことも多いけど、稽古を見ながら頭の中で常にイメージをしておくようにしてるんです。めぐみさんから『パネル転換でバタバタしているシーンを見せたい』と言われたときも、『じゃあ照明もバタバタした方がいいかな』とか。

富田:普通は照明を落として、舞台の転換はなるべくお客様に見せないようにするものだけど、そのシーンは転換を見せるのが面白いと思っていたから。ただ私は『見せてね』としか悟さんには言ってなかった。悟さんが色々考えてくれて、照明として具現化してくれた。その結果、ますますバタバタしちゃってね。(笑)

金城:そう、照明もグルグル回したから。(笑)

  

劇中の1シーン1シーンが
アイデアと想いの積み重ねによって生まれている

  

富田:照明って、舞台の世界を作るものでもあり、時間を支配するものでもある。悟さんは、その呼吸を演者と合わせるのが、すごく上手いなぁって思っている。呼吸を合わせすぎて、演者が間違えたから、悟さんも間違えたことがあるくらい。(笑)

金城:それは……。(苦笑)

富田:いや、私は逆にスゴイなぁと。普段は全然間違えないのに、演者が大間違いをしたら、悟さんも同じくらいの大間違いをして(笑)。でも、そこまで一心同体で呼吸してるんだって感動したの。

金城:それまで「五月九月」は一度も失敗したことなかったのに、自分でも何でこんなミスをしたんだ……!って。

富田&山口:(笑)。

富田:私たちは“リアル五月九月”って呼んでいるけど、こうやって舞台裏でも色々なことが起こっていて。何とか舞台を成功させようと、みんなで努力するのは、まさに「五月九月」の世界観そのもの。琉球王朝時代の先人たちの汗を追体験してるような気がする。

  

苦労やアクシデントも力に変える
スタッフやキャストをポジティブにするパワーが この舞台にはあるようだ

  

“自分たちの作品”だからこその想い

  

富田:「五月九月」みたいなスタイルで創作を進めることって少ないでしょう。『新しいけど、伝統に基づいて』という信念をみんなと共有できたから、自由に創作できたんだと思う。伝統芸能にたずさわってる自分たちだからこそ出来る作品を創ってるっていう喜びがある。

金城:僕もめぐみさんから『新作やるよ』と話をもらったときから、すごく嬉しかったのを覚えています。台本を見ながら色々と考えて、自分たちの作品だという気持ちで一緒に作っていた。再演の機会も多くて、今でもやるたびに楽しいんです。

山口:うんうん。私もこんなの初めてなんですけど、「五月九月」は自分たちの作品だと思っているんです。だから、家でもよく作品の話をしますよ。今日の稽古も楽しかったねー!とか。

富田:嬉しい。ちょっと泣きそうかも。

  

金城氏・山口氏からは夫婦としてはもちろん
舞台にたずさわる者としてもお互いをリスペクトしていることが分かる

  

山口:それに2人(山口氏と金城氏)でお互いの仕事についてもダメ出しし合ったりするよね。

金城:うん。よくします。

富田:キャストの組合せで相乗効果が生まれるように、スタッフ同士でもハーモニーってあるからね。……(山口氏は)姉さん女房だから、悟さんには厳しいかも。(笑)

山口:(爆笑)

金城:ダメ出しされたときは、すぐ直しますよ。リハーサルが終わって『今日は角度が悪かったんじゃない?』とか言われたら『はい、すぐ直します!』って。(笑)

全員:(笑)

  

首里城の朱色をイメージしたというチラシ
対談の前日に完成したばかりだった

  

葛藤の先で生まれたもの

  

富田:あ、そうだ!今回の公演のチラシ出来上がったよ!

金城&山口:(チラシを手に取って)おぉー!

富田:なかなかの豪華キャストでしょう。舞台の見どころを分かりやすく解説してくれるプレトークには、嘉数道彦さんと鈴木耕太さんが出てくれる。久々の沖縄公演で、この忙しい中、スタッフもキャストもこれだけのメンバーが集まってくれた。

山口:このメンバーだったら、今回もすごく面白い舞台ができますね!

富田:「五月九月」は私にとっても特別な作品のひとつ。でも実は……『大好きな琉球芸能をいろいろな人たちに観て欲しい』という想いからスタートしたけど、伝統芸能自体の面白さが、思い通りに伝わらないもどかしさや手荒に扱われる怒りを感じてもいた。作品を作ることで、私たちが『伝統芸能は面白い!』と、みんなに証明するしかないと考えていた時期だったの。

  

スタッフ・キャスト・観客
その全てが「五月九月」という世界を作りだしている

  

富田:最初は必ずしもポジティブとは言えない想いも入っていた作品を、スタッフやキャストが純粋に『琉球芸能を愛する気持ち・舞台を愛する気持ち』で“ろ過”してくれた。みんなの気持ちが、この「五月九月」を本当にキレイなものとして生み出してくれて。そういうスタッフやキャストと一緒に舞台ができることがすごく嬉しいの。だからお客様にも、すごく自信をもって提供できる作品です!

金城:僕はめぐみさんと出会って一緒に舞台をやる中で、三線や踊りをひとつずつ覚えていって、楽しいなぁと感じるようになった。「五月九月」を観てくれる人も、そういう入り方をきっかけにして琉球芸能を好きになってくれたらいいな。

山口:私も「五月九月」をやってると、自分もウチナーンチュなんだなぁと思うことが多いんです。例えば三線の音を聴いていると、心に染みて『やっぱり好きだなぁ』と感じる。私は三線も踊りもできないけど、自分の音響でいろいろな人に琉球芸能を知ってもらいたいと思っています。

富田:「五月九月」という作品はキャスト・スタッフ・お客様みんなのものだと思っている。お客様の拍手や笑い声があって完成する舞台だから、観に来てくださるお客様も“自分たちの作品”だと感じて、一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。

  

この島で先人たちが築き上げてきたものへの
尊敬と愛があふれる富田氏の言葉は印象的だった

  

制作過程の裏話や、作品にかける想い、面白エピソードなど盛りだくさんでお届けした、スペシャル対談企画。今回の対談は『沖縄の文化・芸能を通じて、首里城についてのポジティブなメッセージを届けたい』という演出家・富田めぐみ氏たっての希望から、昨年2019年10月に起きた火災によって大きく焼失した首里城を望む、沖縄県立芸術大学の一室で行われました。

スペシャル対談の最後は、富田氏が語ってくれた首里城への想い、そして沖縄の文化・芸能に対する想いを、皆さまにお届けします。

  


  

富田:どんな困難が起こっても、何度も立ち上がってきたのがウチナーンチュ。琉球國という国はなくなったけれど、当時の文化・芸能が今も受け継がれていることで、令和の時代になっても私たちは琉球國を感じることができる。

首里城が再建されるまでには時間がかかるけれど、これまでも首里城は何度も炎に包まれたけど、何度も蘇った。「五月九月」みたいな首里城を舞台にした作品をやることで、心の中の首里城を強くイメージできるのかなって思うんです。

首里城で生まれた文化は、先人たち、そして今日まで繋いできた一人一人の汗と涙の結晶です。美しく尊い宝物を、これからも大切にお客様へお届けするのが、私たちの使命だと感じています。これからも一層、精進していきたいと思います。

  


  

  

対談した人

  

富田めぐみ|とみた めぐみ

演出家/司会者/コーディネーター/ラジオパーソナリティー など多彩な顔を持つ。

琉球芸能をベースとした舞台を通して『沖縄と世界を繋ぐ』という志のもと、世界各国での舞台公演おこなう一方で、沖縄の人・地域と琉球芸能を繋ぐ活動にも積極的に取り組む。実演家たちと共に作り上げる、年齢・言葉・国を超えた親しみやすい舞台は、受け継がれてきた伝統に忠実でありながらも琉球芸能に新たな魅力を吹き込む作品として注目されている。世界中を飛び回りマルチに活躍する“琉球を愛する人”。

  

金城悟|きんじょう さとる

照明家/沖縄舞台 所属

照明との出会いは学生時代にアルバイトとして携わった有名アーティストのコンサート。照明技術に魅了され大学卒業後は沖縄舞台に所属する。国内外、舞台・イベントの種類を問わず、幅広く活躍する実力派の照明家。舞台「五月九月」の照明が評価され、2015年日本照明家協会賞 新人賞を受賞。妻は音響家の山口香織氏。

  

山口香織|やまぐち かおり

音響家/プロサウンドスタック所属

自身のバンド活動経験から、音響技術に興味を持ったことがきっかけで音響家を志す。現在はライブやコンサートイベント・現代演劇・伝統芸能など、舞台のジャンルを問わず活躍。舞台に立つ人、舞台を観る人の双方が“心地良い音響”を追求している。プライベートでは2児の母。夫は照明家の金城悟氏。

  

※記事内の写真はイメージです。公演日等によりキャストは異なりますのでご了承くださいませ。

  

  


  

五月九月|2019年度 沖縄県文化観光戦略推進事業

■公演スケジュール

2020年  2月 7日(金)19:00【完売御礼】

       8日(土)13:00/16:00

       9日(日)13:00/16:00

※会場は各日とも開演時間の30分前となります。

■会場

テンブスホール

 沖縄県那覇市牧志3-2-10 那覇市ぶんかテンブス館4F

■チケット料金(税込)

 一般:2,500円

 高校生以下:2,000円

 ※未就学児に限り膝上鑑賞無料

 ※プラス100円で座席指定可 →チケット購入はコチラから

  


  

五月九月STAFF

脚本・演出/富田めぐみ

脚本監修/嘉数道彦

振付・演出助手/呉屋かなめ

音楽監督/花城英樹

舞台監督/猪股孝之

筆文字あーと/田場珠翠

照明/金城悟(沖縄舞台)

音響/山口香織(プロサウンドスタック)

  

  

舞台「五月九月」スペシャル対談[前編]
“リアル五月九月”バックグラウンドストーリー

小雨の降る首里城を望む沖縄県立芸術大学にて
写真左より:富田めぐみ氏/山口香織氏/金城悟氏

   

   

多彩なコンテンツで、沖縄の文化・芸能の魅力を皆さまにお届けしてきた『沖縄芸能DAYS 2019』の今年度公演も、いよいよ残すところ1つとなりました。ラストを飾るのは、極上の伝統芸能×コメディが生み出す大好評の舞台「五月九月(ぐんぐぁちくんぐぁち)」です。

2020年2月7日(金)からスタートする沖縄公演に先駆けて、今回から全2回にわたりお送りするスペシャル企画。舞台制作や稽古の様子など、普段はなかなか見ることのできない「五月九月」の舞台裏について、演出家/富田めぐみ 氏、照明/金城悟 氏、音響/山口香織 氏にたっぷりと語ってもらいます!

 

プライベートでは夫婦である金城氏・山口氏
和やかな雰囲気の対談は笑顔がたえなかった

 

ファン待望の沖縄公演

  

富田めぐみ(以下 富田):これまで色々な作品を作ってきたけれど、「五月九月」ほど『次いつやるの?』と聞いてもらえる作品はないかもしれない。今回の沖縄公演も、皆さん楽しみに待っていてくれたようで、とっても嬉しくて。

山口香織(以下 山口):私も楽しみ!

富田:2人(山口氏・金城氏)とは、なんやかんや色々な舞台を一緒にやってるよね。実は「五月九月」は最初に台本を書いているときから、照明と音響は2人にお願いしようって決めてたの。

山口:最初に「五月九月」の台本もらった時って、どんな感じだったかな?

金城悟(以下 金城):めぐみさんから台本をもらった時は、(山口氏と)2人で『面白い!』って話していたよね。初めて稽古場に行ったのは、(初演の)本番1カ月前くらいだったんだけど、まだ全然……(笑)。

富田:ふふふ(笑)。出来上がってなかったんだよね。

  

現代演劇と洗練された伝統芸能が見事に融合した舞台は
笑いと感嘆の声がクロスオーバーするテンポの良さも魅力のひとつ

  

金城:「五月九月」は、流派の違う人たちが集まってひとつの踊りを踊るから、そこはすごく時間を掛けて作っていましたよね。

富田:そうそう。たしかフィナーレは本番の前日に初めて稽古したはず(笑)。

金城:そうですね(笑)。

富田:新作だから稽古にはものすごく時間が掛かるにも関わらず、『この人たちじゃなきゃ出来ない!』というキャストとスタッフにお願いをしていたから。最初から忙しいことは分かっていて、深夜の稽古を繰り返してた。……それでも出来なくて本当にギリギリで。

山口:でも、そういう時って『早くやらないと』ってピリピリするのが普通なのに、稽古はすごく面白かったですよね。

富田:香織さんが稽古場で爆笑していたの、すごく覚えてる(笑)。

山口:今まで見たことない感じで、お稽古から本当に面白くて。何これ天才!なんじゃこれ!って(笑)。

富田:(笑)。みんな大変だったのに、全然“悲壮感”もなくて『面白いから大丈夫』みたいな空気があったよね。

山口:うんうん。

   

制作過程の思い出を語る明るい表情からも
作品への愛情が伝わってくる

  

信頼で結ばれた3人の温かい関係

  

富田:悟さんと香織さん、夫婦一緒に仕事をお願いするのは「五月九月」が初めてだったでしょう?すごく嬉しかったのは、公演を続けていく中で2人に第2子が生まれたことなの。産前の最後の仕事が「五月九月」で、産後の最初の仕事が「五月九月」だったんだよね。

山口:明日から産休っていう時までやって……

富田:もともと「五月九月」の舞台は信頼ある人と作りたかったし、2人セットでお願いした方が楽しいだろうなぁってうのはあったんだけど。何だか、家族全員で関わってくれている気がして。それが余計に嬉しくて。

山口:私も、めぐみさんとの仕事は面白いから、自分から積極的に参加したくなるんですよ。ちょっと遊んで、面白いことをやりたくなる。(笑)

  

劇中には観客を物語に引き込むような
印象的な音響エフェクトも多い

  

山口:めぐみさんって厳しいところは厳しいけど……抜けているところも相当ありますよね。だから(一緒にいても)すっごく面白い。

金城:相当って。(笑)

富田:(笑)。

山口:あ、でも怒っている時は怖いかも?(笑)

富田:ちゃんと出来るのにやらない人には怖いの。『それだけ!?出し惜しみしないっ!』みたいなね。

金城:僕は怖くはないけど、めぐみさんとの仕事はやっぱり緊張はするかな。めぐみさんは、すごく“こだわる人”だから、事前に台本見て、話は聞いていても、現場で一発目の照明を出すまでは『大丈夫かなぁ』って思っている。でも、それが楽しい。

山口:うんうん。だから、めぐみさんに怖い印象はないですよ。(笑)

金城:うん。

富田:おぉ。この部分、絶対に記事に書いてもらおう!『怖くない』って、なかなか言われないから!

全員:(笑)

  

  

“好き”から生まれる舞台

  

金城:照明の仕事は、出ている役者さんや踊り手さんをキレイに見せること。でも、どこかに自分の好きな色を入れたり、好きな手を入れたり、自分も楽しんでやることを大事にしたいから、僕は携わる作品を好きになって愛情を持ってやりたいと思っているんです。だから思い入れのある「五月九月」を、またこうして公演できることが嬉しいんです。

山口:あ、それは私も同じかも。この作品が好きだって気持ちがあると全然違う。

金城:そうだよね。

山口:そういう意味では、「五月九月」は前のめりすぎて、必要以上にエフェクトを入れたくなっちゃうかな。それで、めぐみさんに『それはナシで』って言われることもある。(笑)

富田:でも香織さんは、私の好みをちゃんと分かってくれるでしょう。たとえば、私は伝統芸能の部分は、あまり音を加工するのが好きじゃない。だからいつも、すごくキレイで真っ直ぐな音を出してくれる。で、ほかの部分で遊ぶみたいな。

山口:伝統芸能の舞台ではあまりやらない、変なエフェクト入れたりして。(笑)

富田:しっかりした伝統芸能をやる舞台なのに。(笑)

  

3人の話を聞いていると 目・耳・心をフルに使って
「五月九月」という舞台を楽しみたくなる

  

富田:でも、稽古を見ている2人が『はい!はい!』ってアイデアをあげてくれたから、そこから台本にはないシーンがたくさん生まれた。

山口:自分から『こうやりたい』ってあれこれ言うのは、この舞台で初めて経験したかも。

富田:香織 さん が何かやってくれると地謡(じかた|演奏する楽師のこと。じうたい/じうてーともいう)が喜んで、悟さんが何かやってくれると立方(たちかた|演者のこと)も『おぉ!』ってなる。その掛け合いが本当に面白かったし、自分たちがどこにもない形を生み出したって想いが強くなったよね。

金城&山口:うんうん!

富田:そうやってスタッフが、立方が、地謡が、自分たちで『あーでもない、こーでもない』ってやりながら、出来上がった舞台が「五月九月」なんだよね……作品を作っていく過程は、なんだか本当に魔法みたいだった———

  

スペシャル対談企画 後編へ続く (2/6公開予定)

  

 

笑顔の絶えない和やかな対談は、とってもアットホームな雰囲気。それは、3人のお人柄だけでなく、共に苦労した思い出や築いてきた信頼があるからなのかもしれません。

スペシャル対談企画の後編は、クリエイティブチームとして舞台制作に携わる3人だからこそ知っている「五月九月」の舞台裏をさらに掘り下げて語っていただきます。

アイデアが飛び交う制作過程の様子や、プロとしての仕事にかける想いなども、たっぷりとお届けします。お楽しみに!

  


対談した人

  

富田めぐみ|とみた めぐみ

演出家/司会者/コーディネーター/ラジオパーソナリティー など多彩な顔を持つ。

琉球芸能をベースとした舞台を通して『沖縄と世界を繋ぐ』という志のもと、世界各国での舞台公演おこなう一方で、沖縄の人・地域と琉球芸能を繋ぐ活動にも積極的に取り組む。実演家たちと共に作り上げる、年齢・言葉・国を超えた親しみやすい舞台は、受け継がれてきた伝統に忠実でありながらも琉球芸能に新たな魅力を吹き込む作品として注目されている。世界中を飛び回りマルチに活躍する“琉球を愛する人”。

  

金城悟|きんじょう さとる

照明家/沖縄舞台 所属

照明との出会いは学生時代にアルバイトとして携わった有名アーティストのコンサート。照明技術に魅了され大学卒業後は沖縄舞台に所属する。国内外、舞台・イベントの種類を問わず、幅広く活躍する実力派の照明家。舞台「五月九月」の照明が評価され、2015年日本照明家協会賞 新人賞を受賞。妻は音響家の山口香織氏。

  

山口香織|やまぐち かおり

音響家/プロサウンドスタック所属

自身のバンド活動経験から、音響技術に興味を持ったことがきっかけで音響家を志す。現在はライブやコンサートイベント・現代演劇・伝統芸能など、舞台のジャンルを問わず活躍。舞台に立つ人、舞台を観る人の双方が“心地良い音響”を追求している。プライベートでは2児の母。夫は照明家の金城悟氏。

  

※記事内の公演写真はイメージです。公演日等によりキャストは異なりますのでご了承くださいませ。

  


祝!令和元年度(第74回)

文化庁芸術祭 大賞受賞!

(大衆芸能部門)

五月九月(ぐんぐぁちくんぐぁち)|2019年度 沖縄県文化観光戦略推進事業

■公演スケジュール

2020年  2月 7日(金)19:00【完売御礼】

       8日(土)13:00/16:00

       9日(日)13:00/16:00

※会場は各日とも開演時間の30分前となります。

■会場

テンブスホール

 沖縄県那覇市牧志3-2-10 那覇市ぶんかテンブス館4F

■チケット料金(税込)

 一般:2,500円

 高校生以下:2,000円

 ※未就学児に限り膝上鑑賞無料

 ※プラス100円で座席指定可 →チケット購入はコチラから

  


五月九月STAFF

脚本・演出/富田めぐみ

脚本監修/嘉数道彦

振付・演出助手/呉屋かなめ

音楽監督/花城英樹

舞台監督/猪股孝之

筆文字あーと/田場珠翠

照明/金城悟(沖縄舞台)

音響/山口香織(プロサウンドスタック)

   

  

琉球王国の美男子イケメンたちが大奮闘!「五月九月ぐんぐぁちくんぐぁち

五月九月

ときは琉球王朝時代。
交易と外交により、小さな島国・琉球は栄華をきわめていた。

ある年の九月、中国皇帝の使者・冊封使をもてなすための準備に追われる首里城に、耳を疑うような知らせが届く。

『薩摩の役人たちが首里城へ向かっている』

五月九月

いまは、九月(くんぐぁち)。
薩摩の役人が来るのは五月(ぐんぐぁち)の予定。

鉢合わせするはずのないお客様
……五月(ぐんぐぁち)。
……九月(くんぐぁち)。

そう。
まさかの聞き間違えで、歓待の宴をダブルブッキングしていることが発覚。

五月九月

どちらも国の未来を左右する大切な宴。キャンセルなんて出来っこない!

宴の総責任者である踊奉行(おどりぶぎょう)は、2つの宴をコッソリと同時進行することを決意。次から次へと降りかかる難題に、知恵とチームワーク、そして磨き抜いた歌と踊りで立ち向かえ!

琉球王国の美男子イケメンたちによる、国の命運を賭けたノンストップのドタバタ劇が走りだす———

極上の琉球芸能×爆笑コメディー

沖縄では今も昔も、たくさんの芸能が身近なものとして人々に愛されています。
舞台「五月九月」の劇中でも、琉球舞踊・組踊・古典音楽・民謡などの様々な『琉球芸能』が登場。この島の芸能が花開いた時代にタイムトラベルした気分で、踊奉行と美男子たちによる歌と踊りのおもてなしを満喫できます。

とびきりの笑いとともに、洗練された“技と美”が魅せる格調高い琉球芸能をお楽しみください。

五月九月

この島で愛され続ける理由が、きっとある。

沖縄の歌や踊りは、先人たちが生み出したとっておきのエンターテインメントであると同時に、小さな島国が諸外国と渡り歩くための重要な外交手段でもありました。

たとえば、舞台「五月九月」に劇中劇として登場する『組踊』。沖縄を代表する伝統芸能のひとつですが、もともとは琉球王国の超エリートたちが、賓客をもてなすのために用意した特別な舞台でした。

いまでは会場にお越しいただく、皆さまが大切なお客様です。
かつてのVIPたちも楽しんだに違いない、この島の歌や踊りに、現代を生きる私たちからも“おもてなしの心”をそえて。美しい、楽しい、だけではない歌や踊りの魅力を舞台よりお届けします。

「五月九月」に登場するのは『組踊』の有名なシーンを抜粋したもの。もっと見てみたい!そんなアナタはこちらもどうぞ。

組踊300周年ロゴ

組踊300周年公式サイト(リンク)

2019年『組踊』初演から300周年を迎える節目の年。
初めて鑑賞する人でも楽しみやすい公演・イベントが数多く予定されています。この機会に、組踊の世界をのぞいてみませんか?

※記事内の写真はイメージです。公演日等によりキャストは異なりますのでご了承くださいませ。


五月九月|2019年度 沖縄県文化観光戦略推進事業

■公演スケジュール
2020年  2月 7日(金)19:00
8日(土)13:00/16:00
9日(日)13:00/16:00
※会場は各日とも開演時間の30分前となります。

■会場
テンブスホール
沖縄県那覇市牧志3-2-10 那覇市ぶんかテンブス館4F

■チケット料金(税込)
一般:   2,500円
高校生以下:2,000円
※未就学児に限り膝上鑑賞無料

→チケット購入はコチラから(※チケットは2019.12月初旬~より発売予定)


五月九月STAFF

脚本・演出/富田めぐみ
脚本監修/嘉数道彦
振付・演出助手/呉屋かなめ
音楽監督/花城英樹
舞台監督/猪股孝之
筆文字あーと/田場珠翠
照明/金城悟(沖縄舞台)
音響/山口香織(プロサウンドスタック)